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あなたのことばかり。

Strong will never get ill. あべふか入所16周年に寄せて。

 

入所日はアイドルの誕生日。

 

入所日記念のラウールのISLAND TVでそう教えてもらってから、「入所日」が自分の中で一気に特別な存在になった。

アイドルは生まれた瞬間からアイドル、というわけではない。人はアイドルとして事務所に入ったその日、アイドルになる。

 

特にジャニーズはその点、デビューするまでは宙ぶらりん、みたいなところがある。入所する際、別段契約を結ぶわけではない、というのは有名な話だ。仕事の連絡が来なくなって、そのまま自然にフェードアウト、なんてこともあるらしい。

 

 ジャニタレがジャニタレである根拠は、「ジャニーズ事務所に所属している」ということ。その立場すら不確定な状態で15年間、他の同期、さらには後輩がデビューしていく姿を目の当たりにし、時にはそのバックで踊る。その景色って一体どんなものなんだろう。会場中に響く歌声は自分のものじゃなくて、観客の多くは自分じゃなくて最前列を見ていて、目の前の背中は自分のそれより豪華な衣装を纏っていて、ずっとずっと遠くに見えるのだろう。15年。私の人生の約4分の3。想像しただけで気が遠くなる。

 

16年間をともにし、11年間同じグループで活動してきた2人は、普段から表立っていちゃつくことはないし、シンメでもないし、プライベートで特別付き合いが深いわけでもない。でも2人からは互いへの揺るぎない信頼と思いやりが滲み出ている。あえて形容するならふわふわの綿菓子のような、やさしくて甘い空気感。2人は互いに対して甘い気がする。そういうところが好き。阿部くんはふっかのことをかっこいいと信じて疑わないし、ふっかは阿部くんのことを頑張り屋さんと表現することにためらいがない。あべふからじらーで阿部くんがふっかのいいところをひとつ挙げる、となったときに「だってふっかのいいところたくさんあるんだもん!ひとつに決められないよ」という趣旨の発言を、何の照れもなくさらっとしていたのが忘れられない。

 

そんな2人の歌声は、楽しいことも、うれしいことも、悲しいことも、辛いことも、全部受け止めて抱きしめてくれるような、そんな声をしている。ガンガン前に出て主張する感じの声というよりは、心にそっと寄り添うような声。2人が歌うMaybeは解釈一致でしかない。さて、Maybeをまたチャプター再生するかな。

 

阿部くんとふっかが2人で歌うパートが、デビュー曲にあってよかったなと改めて思う。

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You know 理想とReal?

Strong will never get ill

気がつけなきゃ次はないね

 Strong will never get ill.

直訳すると「強さは病気にかからない」。(細かいことを言うと、形容詞であるstrongは主語にはなり得ないので、本当なら名詞のstrengthを使いたかったんだと思う、でもそれだと音的にハマらなかったのだと思われ。)

意訳するなら、「強い意思があれば腐ることはない」といったところか。

気持ちだけではどうにもならないことってたくさんある。でも、気持ちから行動を起こして、それが自分を、さらには周囲を変えることだってある。理想と現実のギャップを幾度となく突きつけられ、それでも自らの足で一歩ずつ道を切り拓いてきた2人がこの詞を背中合わせで歌い、最後に「それに気がつけないと次はない」と言い放つ、その意味を思い直しては何度だって震える。こんなに説得力のあるメッセージって、他にあるだろうか。

 

阿部くんもふっかも、これだけ努力を積み重ねられる人なのだから、きっと他の世界でも大成していたはずなのに、それでもアイドルという不安定な世界に身を置くことを選んでくれてありがとう。16年間、腐らずに続けてくれてありがとう。アイドルとしての2人に出会えて本当によかった。私の人生の宝です。

 

2020年8月12日。

入所16周年、おめでとうございます。

これからもずっとずっと応援させてください。2人と出会ってまだ1年とちょっと。15年分のことを今から知るには限界があるけど、これからのことは絶対に一瞬たりとも見逃す気はないので!

山ちゃんとはっしーもおめでとう!同期バンザイ!