寝ても覚めても

あなたのことばかり。

急募:人生で一番の悲しみから立ち直る方法

 

2D.2D.のチケットを、手放すことになった。

当選から公演中止までの経緯はこちら。

mylifeismymessage1052.hatenablog.com

 

大好きなSnow Manのデビューコンサートのチケット。

それはもうかけがえのない大切な大切な宝物で、絶対に手放すものかと思った。いつになるか分からないその時が訪れるまで、絶対に、誰の手にも渡さない。自分の足で会場まで行って、デジチケのコードを受付のお姉さんに読み取ってもらって、席番の書かれた紙を受け取って、9人に会う。このチケットは、そうやって外でもない「私」が費消するものだ。

 

絶望の春から月日は流れて、とうとう8月になった。他のグループが続々と振替公演を発表する中に、Snow Manの名前はずっとなくて、まぁでも映画あるし、今年はないだろうなぁ、でもツアータイトルにも入ってる「2020」という年は一度きりで、この間にどうにかツアー回れないかなぁとも思っていた。

 

その発表は突然だった。しかも初日は2ヶ月後に迫っていた。タイトな日程に目を白黒させながら、東京公演がなくなって、かわりに愛知公演が組まれていることにも気付いた。行くはずだった武蔵野森での公演はついに幻となったが、2D.2D.自体は生きていた。うれしい。相方と相談して、大阪公演に懸けることにした。

 

しかしここにきて、思わぬ宣告を受ける。同居している母からだった。

「感染拡大地域には行かないでくれ」

同じく同居している父は医療従事者ではないのだが、仕事柄、医療従事者と頻繁に接触する。そんな中で私が感染しようものなら、まず父の仕事はストップするし、勤める会社(ごく小規模)の評判はガタ落ちし、この家の生活も、他の従業員の生活も立ち行かなくなる。

これは死活問題なのだという。いや私だって死活問題ですけど、という言葉を必死に飲み込む。親に食べさせてもらっているのは私だ。仮に私が感染して、上記のような状況に陥ったら、私もオタクどころではなくなる。それだけは絶対に避けなくては。

でも私は、この宝物を手放すのか?冗談じゃない。「デビューコンサート」は一度しかない。もう二度と体験することはできない。デビュー1年目の、たった一度きりのその輝きを目撃したくて応募して、奇跡的に掴み取ったチャンスを?自らの手で?手放す?何で私がそんなことを?

 

生活を守るため

 

それを言われてしまってはもう私は何も言えない。いくら徹底して感染予防に努めますと言ったところで感染るときは感染るのだ。私が感染しないなんて誰も確証を持てない。感染症っていうのはそういうものだ。

10月になれば事態は落ち着いているかもしれない。仮に私が大阪に行ったとして、感染するとは限らない。それでも少しでもリスクがあるならそれは絶対に避けろ。言いたいことは分かる。分かるけど今回は目を瞑ってはくれませんか。帰ってきて2週間は自室をフル活用して顔を合わせないようにするし、ひとつしかないお風呂は......そうだインフルにかかったときみたいにすればいいんだ、ねぇそうでしょう?今年の頭、父さんがインフルで寝込んだ時だってそうしたし、それで結果あなたも私も感染することはなかった。そうじゃん?ダメ?......ですよね、はい。すいません。

 

実家暮らしが思わぬ形で取り返しのつかない影響をもたらした。親に甘えてぬくぬく暮らしてきた代償がこれか。いっそのことウィークリーマンションでも借りたいところだが、それを提案したところでふざけるなと一蹴されるだけだろう。そういう問題ではないと。

 

 

もう完全に反論する手立てを失ったので、チケットは手放すことにした。申し込みをして、当選確認をしたその手で、私は払い戻しのボタンを押すのだ。想像しただけで気が狂いそう。もう正規に手続きは踏まずに、締め切り日を超えてしまおうか。そうすれば自動で払い戻しされるようになっているらしい。でもそれはそれで通知のメールが来て余計辛くなりそうだからやめよう。宝物は、手放すときだって自分の手がいい。

 

そのことを相方に伝えた。私のかわりに誰か誘って行って、と言うと、巻き込むような人もいないしひとりで行く、と返ってきた。私は相方をひとりでコンサートに送り込むかもしれないのだ。その事実は、自分がコンサートに行けない事実以上に私を苦しめる。私はもうこの際どうだっていいのだ、顔も知らない私の家族の事情に巻き込まれた相方にもう私は何て言ったらいいんだろう。ごめんねとしか言えない。あの時誰々と絶対目あった、とか、誰々って意外と大きいんだね、とか、あの曲のあの衣装が最高にかっこよかった、とか、現地に行かなきゃわかんないことも全部全部2人で共有するはずだったのに、なんでこうなるんだろう。めちゃくちゃに叫び出したい。もうこんなの正気じゃいられない。次直接会ったときはぐしゃぐしゃに泣いてしまいそうだ。

 

今、再延期を望んでいる自分が醜い。自分に不利に働くとわかるとすぐこうなのだ。ジャニーズに二度はないと何となく感じているのに、それでもまさかが起こらないかなんて。あー醜い。あさましい。再延期になったとて払い戻ししてしまえばもう権利は手元にないのにね。

 

テレビで関連のニュースが流れるたびに電源ごとぶち切りたくなる。ひねくれた私は、感染拡大地域を笑顔で闊歩する人全てに殺意にも似た感情を抱いてしまう。この人たちがもっと気をつけてれば私はそっちにいけるのに、なんて。まんまとメディアの煽りに乗って踊らされて。精神衛生上本当に良くないことなのは分かり切っている、直さなくては。でも今は、その余裕がない。とりあえず今はあらゆるニュースを遮断して生きよう。

 

 

目下一番の課題はここから立ち直ることだ。今まで落選したりそもそも日程の都合が合わなくて応募すらできない、なんてことはザラにあったしそれには慣れているのだが、自らチケットを手放すなんて初めてで、どう対処していいものか分からない。とりあえずグッズはアホほど買う。待ってろよグッズたち。

自分の手で9人のデビューコンサートに空席を作ることになるかもしれない事実がどうしても許せない。せめて抽選でふるいにかけられる存在でありたかった。そこで落とされるのは一向に構わない。しょうがないと手を引いて、参戦組のレポを心待ちにするだけのこと。でも今回は違う。

ここに思いをいくら吐き出したって心は全然軽くならないし払い戻しする以外の未来はない。精神的に立ち直る道筋は全く立っていない。今はSnow Manに関わる全てが悲しくて虚しい。何でもないタイミングで急に涙が出てくることもある。恥ずかしい話、まだ私は大人にはなりきれない。 無意味な駄々をこねて、泣いて、それで解決できたらいいな、できるかな。タイトル通り、真剣に悲しみから立ち直る方法を急募してます。誰か教えてくれ。